今日は日曜
今日は日曜。一番おもしろくない日。郵便のない日。郵便こそホーム一番の楽しみ。それが無いのは致命的。
新聞の朝刊はあった。朝6時に起きて目を通した。ろくなニュースは無かった。日曜の夕刊はあったか忘れてしまった。あれば嬉しかった筈
日曜は訪問客も少ない。老人ホームなど関心が無いのだろう。おとなも子供も自分のことで一杯。年寄りのことなど関心が無いように見える。若い日の私もそうであったから人を責める資格などありはしない。
今日は「昭和六年生まれ歌人の会」編の「二十一世紀を生きる」に熱中した。来嶋靖生という人の短歌は圧巻だった。
四人いた兄弟は皆死んでしまったが、長兄を偲んでは、次兄については、口数の少なき兄とともにゐて心は足れりもの言はねども
三兄については小学生われに西田幾多郎田辺元の名を教へ込みご機嫌の兄と回想
四兄ついてあの中尉めと日記に記し二十七年の短き命終へたり兄は
そして最後に、独特の執心ありて兄は読む夏目漱石吉川英治岩波の本
いつの間に流れし時かこれの世に影さへもなし四人の兄は
そのようにまとめている。以上のようにすてきな短歌が読めた日曜は、まんざら捨てたものでないかも知れない。